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DDoS攻撃と電子計算機損壊等業務妨害罪 [法律]

2016年1月15日(金)に天空の城ラピュタが放映されるようです。

パズーとシータが唱えるラピュタ崩壊の呪文であるバルスのタイミングでツイートをしようというのがバルス祭りです。最近は,おそらくサーバの増強等で対応ができていると思いますが,以前は2ちゃんのサーバがダウンしたこともあるようです。

バルス祭り

twitterのサーバは,新年のあけおめツイートでダウンしたことがあり,バルス祭りでダウンしたとは聞いたことがありませんが,バルス祭りによってダウンしてしまう可能性がある場合(実際にダウンしなくても犯罪行為には影響しません)には,電子計算機損壊等業務妨害罪の可能性があり,これを呼びかけること自体も同罪の教唆犯の成立が考えられそうです。


条文は,
(電子計算機損壊等業務妨害)
「234条の2
第1項 人の業務に使用する電子計算機若しくはその用に供する電磁的記録を損壊し、若しくは人の業務に使用する電子計算機に虚偽の情報若しくは不正な指令を与え、又はその他の方法により、電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず、又は使用目的に反する動作をさせて、人の業務を妨害した者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
第2項 前項の罪の未遂は、罰する。 」
です。

これによると,損壊,虚偽情報,不正指令,その他の方法の行為が必要になります。

バルスとつぶやくことは,これらのうち「損壊」と「その他の方法」が考えられます。

「損壊」は,効用を喪失させる一切の行為をいいます。バルスとつぶやくことで他の人が書き込めなくなりますが,これは一時的であり,効用を喪失したといえる程度の損壊といえる可能性は低いと考えられます。

「その他の方法」は,損壊,虚偽情報,不正指令に類似する行為のことをいうため,バルスとつぶやくことがこれに類似するかです。本来は正規のつぶやきをしているだけですが,大量に行うことによってtwitter社がサービスを提供することができなくなり得ますので,「電子計算機に使用目的に沿うべき動作をさせず」にも該当,すなわち,人の業務に使用する電子計算機を正常な状態ではなくさせる行為に該当するおそれがあり得そうです。

※行為の客観面を検討しているだけですので,犯罪が成立するには,つぶやいている人たちがtwitter社のサーバをダウンさせようとする故意等が必要になります。


と,ここまで検討したところ,以前パズドラ社に対する一斉ログイン事件があったようで,その際の見解がありました。バルス祭りはこれと似ていました。
パズドラへの「同時ログイン攻撃」 ネットで呼びかけたら罪になる?


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